Saturday, July 16, 2005

クールビズ Cool Biz 清凉商务

№013
2005年7月

クールビズ

Cool Biz

清凉商务
(Qīng liáng shāng wù チン リアン シャン ウー)


 おそらく、今年の流行語大賞に「クールビズ」がランクインされることは間違いないだろう。6月から始まった日本の官公庁でのノーネクタイ、ノージャケットの励行はメディアの話題になっており、このキャンペーンのおかげでワイシャツメーカーの夏物商戦は好調なスタートを切っているようである。
 日本より猛暑が続く中国でも、クールビズが提唱されている。7月5日、国務院(中国の内閣に相当)はエネルギー消費がピークになっているのを受け、政府各部門宛にエアコンの節電を求める通達を出した。「政府関連の事務所の冷房温度は26度以上、少人数での残業では冷房をつけてはならない」という細かい規定がもりこまれた。
 温家宝首相自らが節約型社会を掲げ、「寛衣解帯(コアン イー チエ タイ)」つまり「衣をくつろぎ、帯(ネクタイ)をほどく」ことが役所で励行されだした。しかし、北京では連日40度近い猛暑となっており、いまさらノーネクタイといわなくても夏場は昔からネクタイをしない人の方が多い。そう、もともとインフォーマルなお国柄なのである。
 中国では小泉首相がラフなスタイルで登場する日本式の軽装が注目されており、タイトルの「清涼商務(チン リアン シャン ウー)」という当て字が使われている。これはあくまでも日本の「クールビズ」を指しているのだが、中国では新語として定着するまでになっていない。そういえば英語の「Cool Biz」も然り。CoolとBiz(Businessの省略)の組み合わせは、米国でもドリンクメーカーかアイスクリーム屋ぐらいしか思いつかないようだ。日本で生まれた造語だから和製英語であり、役所が考案したから官製英語ともいえる。
(バル2 世)

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